メンタルトラブルは突然やってくるので要注意。夫婦揃って無職になった体験談
「自分はきっと大丈夫」
「不安はあるけど、なんとかなる」
そんなふうにメンタルの不調を甘く見ていませんか?
今回の記事は「2年半の間に夫婦共働きから夫婦揃って無職」というところまで転がり落ちた我が家の体験談をまとめました。
これから大きなローンを組んだり、大切な決断をしようとしている人へ。
メンタル不調を甘く見ると大変な目に遭うかもしれませんよ?
メンタルトラブルは突然にやってくる。
私も妻も仕事をきっかけにしてメンタルを病んでしまったことがあります。
妻は人事異動でやってきた上司からのパワハラで。
私は部署異動で行った先の仕事環境が合わずに。
そんな理由で病んでしまっています。
人事異動も部署異動も社会人ならばよくある話ですが、それによって仕事の環境は大きく変わってしまうこともあるのです。
メンタルの不調で生活が成り立たなくなった。
メンタル不調に陥った後の夫婦の状態はこんな感じでした。
- 通勤中に過呼吸になり倒れる
- 日常的な強い不安と罪悪感
- 失敗に過敏になる
- めまいや動悸
- 睡眠障害
- 1日に複数回の嘔吐
- 土日も仕事のことが頭を離れない
- 強烈な自己嫌悪と罪悪感
- 動けなくなるくらいの倦怠感
- 睡眠障害
妻は起き上がれない日も多く、ストレスのかかる場面では過呼吸で倒れてしまうような状態に。
感情の起伏もかなり激しくなりました。
私は仕事のことが頭から離れなくなり、自分の身体を傷つけるようになり。
家族がいたので実行はしませんでしたが、ずっと死ぬことばかり考えるような状態になっていました。
この頃は夫婦お互いに感情を制御できなくなり。
日常的な行動もまともにできなくなってきて、生活が成り立たなくなってしまいました。
本当に突然に環境は変わる。
この話の恐ろしいところは、生活ができなくなるほどメンタルでトラブルになるなんて「直前まで想像もしていなかった」というところです。
妻は仕事の仲間と食事に行ったり、遊びに行くくらいには職場でうまくいっていました。
「もっと気合い入れて頑張る!」と言ってくれるくらいには仕事にも前向きでした。
私は前年までは営業で表彰してもらえる程度には順調に仕事をしていました。
環境が変わるまでは「自分たちが仕事でメンタルを病む」なんて全く考えていなかったんです。
そんな順調な状態から半年で妻が退職して1馬力になり。
その更に半年後には私も休職してしまい1馬力未満になり。
私も休職から1年半後には退職して夫婦揃って無職になりました。
以前は、こんなことになるなんて1ミリも考えてはいませんでした。
家計はどうなる?
メンタル不調による休職、退職は家計を直撃する問題です。
メンタル不調に陥る前の年収はこんな感じでした。
夫:480万円
妻:280万円
合計:760万円
ここから妻の退職、私の休職・退職でだんだんと生活は成り立たなくなっていきます。
妻の収入分がまるまるなくなり、私の休職によって月の収入は20万円を大きく割り込みました。
妻が退職した時に、共働きの想定で家賃を検討した賃貸からは引っ越しもしています。
それでも私が休職してしまって家計は赤字に。
その後は無理して復職しましたが、結局、私も退職することになってしまいました。
退職後は2ヶ月だけ無職になりましたが、後述の通り地元に帰ったこともあり、そこでも大きく貯金も減らしています。
夫婦共働きの想定で家計を組むと、夫婦どちらかがメンタル不調に陥った時に家計へ大きなダメージがあります。
夫婦揃って潰れてしまうと、そこからは貯金を切り崩しながら生活をすることになります。
この「収入がないのに、ものすごい勢いで貯金が減っていく」という状態のストレスもすさまじくて、まるで貯金の残高で人生のカウントダウンをされているような気分でした。
まともに働けていない状態で、ずっと「お金がない、お金がない。もう生きていけない」と考えていました。
環境を変えて復帰。
夫婦揃って無職になった後は、まる2年かけてようやく復活できました。
妻には申し訳ないのですが、私が本当にどうにもならない状態だったので、Uターン転職もして地元に帰って生活させてもらいました。
仕事も、住む場所も変えて、ストレスとの向き合い方も2年かけてゆっくりと作り上げて。
そこからようやく、それなりに働けるようになってから嫁ターンをして今に至ります。
妻は退職してから専業主婦をしています。
今では育児と仕事を夫婦で分担してストレスを分散させています。
夫婦の間では「共働きはお互いに気持ちが持たないからこのままで」ということになっています。
病んだら終わりではない、けど。
私も妻もメンタル不調を経験してから立て直しているのでよくわかりますが「病んだら終わり」なんてことはありません。
自分の状態や周りの環境とどうにか折り合いをつけながら、仕事や家事に復帰することはできます。
ただ、どうしても生活は大きく変わってしまいます。
収入は落ちるかもしれませんし、今までできていたことができなくなるかもしれません。
メンタル不調になっても生きていけますが、生活に起きる変化を吸収できるだけの余裕は必要になってきます。
生活が破綻しないために余力をつくる
メンタル不調から復帰して、今ではキャリアアップで年収を引き上げることもできるようになってきました。
メンタル不調から数えて7年が経って、ようやくマイホームを買うこともできました。
それでも、できるだけ生活が破綻するリスクは避けるようにしています。
- ローンは破綻しない範囲に収める
- 毎日、メンタルケアの時間を確保する
- 支出を上げ過ぎないように生活レベルを保つ
- 義実家の助けを借りられるようにしておく
- もしもの時の貯えは確保しておく
繰り返しますが、メンタル不調になっても人生が終わるわけでもないですし、何かしらの道で復活することもできます。
ただ、一方では「裏技で即日復活」ということもないので療養している間も暮らしていけるだけの余力は必要になるかと思います。
もし、自分のメンタルに不安がある人やローン破綻を避けたいという人は、今の給料のMAX値で予算を組まずに余裕を持ったプランにするのもひとつの方法ではないでしょうか。
経験しているのでわかりますが、きちんと療養するためには不安のタネは少ないに越したことはありません。
もしもの時に備えてメンタルのトラブルを乗り越えるだけの余力は確保しておくことをおすすめします。