マイホームに施工不良が見つかった!?どこを頼れば良いの!?体験談でまとめたよ
マイホームに施工不良が見つかったけど、どこを頼ればいいの!?
体験談をまとめたよ!
今回の記事は「マイホームに施工不良を見つけたときに誰に、何を言えば良いのか?」という内容を体験談からまとめたものです。
築1年の段階で新築建売マイホームにホームインスペクションを入れた結果、30を超える指摘事項が発見されました。
その対応で調べながら、相談しながら進めていることを体験談としてまとめています。
「新築マイホームの施工不良が分かったときの初動」を考える参考になればと思い、記事にしています。
施工不良を見つけたら、どこに相談できるのか?
実際に施工不良に気づいたときは、どこに連絡したらいいの?
ケースバイケースだけど頼ることになるかもしれない人はこんな感じだよ。
実際に対応を進めながら調べましたが、マイホームの施工不良については次のような連絡先があります。
- 契約相手(売主・ハウスメーカー・工務店など)
- 住まいるダイヤル
- 自治体・行政が設定している相談窓口
- 仲介業者
- 弁護士
- 第三者の設計士
- ホームインスペクター
基本的には契約相手になっている売主・ハウスメーカー・工務店に見つけた内容を伝えて、対応の相談をすることになります。
そして、相手方の対応に不安が残る場合や、施工不良の程度が大きい場合は住まいるダイヤルのような外部の相談窓口を利用するのが良いと思います。
ホームインスペクターは状況によって専門家の有償調査を入れることになったときに頼りましょう。
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住まいるダイヤルって?
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターの電話相談窓口です。
国土交通大臣指定の相談窓口で一級建築士が無料で相談に乗ってくれます。
結構、つながりづらいので時間の余裕を持ってかけようね。
住宅性能評価か瑕疵保険加入のいずれかがあれば、専門家相談として「1時間まで弁護士と設計士に相談する場」を作ることもできます。
私が問い合わせをしたときは「弁護士・設計士への専門家相談で施工不良の補修方法など専門的な相談もできる」と教えてもらいました。
専門家相談でも解決せずに、相手方と揉めるなら、住宅性能評価か瑕疵保険加入のいずれかがある人ならば1万円でADR(紛争解決)に移ることもでます。
私が相談したのは、割と後になってからでしたが知りたいことを一通り教えてもらえた窓口なので、頼りになったと思います。
口コミが良くない?
住まいるダイヤルの口コミを調べてみると「担当者によって質が違う」「明確な回答が得られない」「弁護士に丸投げするような対応を取られた」というような口コミも出てきます。
一応、私が利用した時は、かなり丁寧に詳しく対応してもらえました。
ただ、私の場合は後述の通り、ホームインスペクション、弁護士への相談(2件)、工務店・設計士事務所との話し合い、ホームインスペクターへのアフター相談までやってから利用していたこともあり、確認内容の具体化と裏取りが進んでいたから問題なく利用できた可能性も感じています。
個人的には欲しい対応を得られたので、相談先としておすすめはしますが、実際の対応に応じて個別で検討していただけたらと思います。
基本的には契約の相手方に連絡
施工不良の程度や、発見に至る経緯などケースバイケースですが基本的に最初に相談する相手は売主・ハウスメーカー・工務店のような「住宅を取得したときの契約の相手方」になることが多いと思います。
実際の対応をしてもらう相手になるので、何かあれば最初に連絡する相手になることが多いのではないでしょうか。
もしも最初に連絡することが不安なら、先に住まいるダイヤルに相談しても良いと思います。
専門家は程度の重いときに相談
弁護士、設計士、ホームインスペクションなど、有料で第三者の専門家を入れるのは、問題の程度が重いときや心配が強い時で良いと感じました。
もしも頼るなら、問題点の内容と程度を明確にするためにホームインスペクションから手をつけたら良いと思います。
弁護士は建築の専門家ではないので、問題点の内容と程度が明らかになっていないタイミングで相談しても有効に使えないように感じました。
一応、問題の内容がはっきりとしていれば「見つかった施工不良が〇〇の要件を満たすのであれば、このような請求を相手方にできる。その際の方法はこのようにした方が良い」くらいのアドバイスはもらえます。
ただ、最初から争いにかかるよりも、問題点を明らかにして、対処可能か検討していくことが先になると思うよ。
【体験談】我が家の進め方
我が家の場合は少し事情が特殊です。
「特に不具合を感じていない状態の築1年の建売住宅にホームインスペクションを入れた結果、複数の指摘事項が発見された」というところから対応を始めました。
初手の段階で問題の内容と程度がわかった状態からスタートしているんだね
なので、全体の流れとしてはこんな感じ進めています。
- ホームインスペクション実施
- 施工不良が見つかったことを工務店に連絡
- ホームインスペクションの報告書入手
- 知人を使って頼れる業界人を探す
- 会社の顧問弁護士に相談
- 都道府県の弁護士会に紹介依頼
- 弁護士への相談
- 工務店に施工不良の詳細内容連絡
- 設計事務所同席で工務店と打ち合わせ
- 住まいるダイヤルへの相談
- 順次、対処を開始(今がここ)
正直に言うと、ホームインスペクションの当日に「違反建築・契約不適合のおそれ」「瑕疵と言える可能性が高い」「(住宅購入の)契約解除」というワードまで聞いてしまったので、半分パニックになりながら動いていたと思います。
今になって思えば、最初から弁護士への法律相談までやる必要はなかったかも……?
基本的には「誰に、何を、どこまで求められるのか?」という点を最初に確かめようとしていました。
なので「問題の内容把握」「問題の大きさと相手方に求められる内容の把握」「いざという時の後ろ盾の準備」を想定して動いていたと思います。
売主が地方の工務店なので、同じエリアに住む年配の知人経由で建築業界の知り合いをあたるようなこともしています。
準備期間はホームインスペクションから工務店との打ち合わせまでが6日。
報告書入手から工務店との打ち合わせまでだと2日というスケジュールでした。
正直、スケジュールがタイト過ぎて、めっちゃしんどかったです……
工務店・設計事務所との打ち合わせで補修の対応をしてくれることは約束してもらえました。
しかし、程度の判断がしづらい部分については「補修のやり方」と「どこまでやって完了なのか?」という部分は、こちらから要求する内容を整理するものとして一旦持ち帰りになってしまいました。
その後、住まいるダイヤルに連絡をして瑕疵保険の付保証明書を使って弁護士・設計士に補修内容の相談ができることを教えてもらって、今に至ります。
今後は、やるべきことがはっきりしている補修と並行して、線引きしづらい内容の補修方法を決めていく予定です。
相手を打ち負かす勝負ではない
とりあえず、まだ始まったばかりの段階ではあるのですが一応の方向性は見えてきたと思います。
そして、ここまで進めて感じできることは「売主・工務店・ハウスメーカーは打ち負かすべき敵ではない」ということです。
いや、相手と内容によるのは分かってますけども…
マイホームに問題が見つかったときに不安になるのも、相手を責めたくなるのも、何がなんでもこちらの痛手を補填させたくなるのも、すごくよくわかる気持ちです。
この記事を書いている私が、今まさに、その立場なのですから。
ただ、一方で「マイホームに問題があった」という事実は変えることができない現実で、これからできることは「見つかった問題に、どうにか対処していくこと」だけなのです。
そして、その「問題をどうにか対処する」ことをやるのは売主・工務店・ハウスメーカーです。
なので、一発目で問題を対処していく相手を敵に回してしまうと後の話が更に厳しいものになります。
つらい気持ちは、よくわかるのですが最初にやることは「現状を是正する」という目的を間違えずに、したたかに、協力してもらえる体制を構築することだと思います。
私は「違反建築」「契約不適合」の単語の力が強過ぎて、最初の対応でキツく当たり過ぎたと少し反省しています。
「このままの仕事で満足なのかい!?その程度でいいのか!俺は悔しい!アンタは違うのか!」
「うるせぇ!俺の実力を見せてやラァ!」
みたいな熱血マンガ展開で直ったら良いのにな……
まずは手元に書類を準備しよう
最後に今回の記事のまとめです。
基本的には売主・工務店・ハウスメーカーのような契約の相手方に然るべき内容を請求していくことになりますが、まずは相談からのスタートになるはずです。
重要事項の説明が適切になされていない場合は仲介業者にも損害賠償請求ができる可能性があるけど、実際は難しいみたいです……
無料で使える範囲なら住まいるダイヤルを個人的にはをおすすめします。
一級建築士が相談に乗ってくれるので、問題点の把握や整理、今後の対応検討に役立つと思います。
施工不良の内容を明らかにして契約相手に要求していくならホームインスペクションも心強い選択肢です。
専門家に写真付きの詳細な報告書を作成してもらうと相手方や第三者に相談するときの強い武器になります。
また、「何が、どの程度、問題なのか?」という話は住宅の仕様と契約内容をもとにして進めていくことになります。
まずは住宅を取得したときの契約書と図面一式を用意するようにしましょう。
契約不適合を指摘する根拠にもなります。
そして、住まいるダイヤルや紛争解決センターを活用するためには「住宅性能評価書」か「瑕疵保険の付保証明書」が必要になります。
こちらも揃えておくようにしてください。
そして、施工不良の指摘について。
これはできるだけ具体的に、明確に示せるようにしておいた方が良いと思います。
施工不良の場所と写真を控えておきましょう。
写真は施工不良の程度がわかるように比較できる何かと一緒に撮っておくとなお良いと思います。
更に詳しく、第三者の専門家に写真付きの報告書で指摘事項をまとめてもらうと、その後の話がより進めやすくなります。
最後にもう一度、念押しです。
今回の記事はあくまでも、実際に施工不良の対応をしながら「こうすればよかった」と感じた体験談をまとめたものです。
あくまでも一般人が、自分で対応を進めていく中での気づきとしてまとめているものです。
この記事の内容は参考にしても、あてにはせず、必ずご自身の状況を踏まえて対応を進めるようにしてください。
と、言いながらも実際に施工不良を発見して、同じようなトラブルに遭った人がどんな進め方をしたかを知りたい人はいると思います。
実際に私がその中の1人で実例が探せずに苦労しました。
だから自分の経験を誰かのために残そうと思って記事にしています。
藁にもすがりたいような不安な気持ちがわかるからこそ、きちんとご自身の状況で判断してもらいたいと念押しをしておきます。
トラブルはしんどいと思いますが、くじけずにいきましょうね!